ロマン派詩(ろまんぱし)
最終更新:2026/4/22
ロマン派詩は、18世紀末から19世紀にかけてヨーロッパで隆盛した文学運動であるロマン主義の影響を受けた詩のこと。
別名・同義語 ロマン主義詩ロマンティック詩
ポイント
ロマン派詩は、理性よりも感情や個性を重視し、自然や神秘的な世界への憧憬を表現することが特徴である。従来の詩の形式にとらわれない自由な表現も試みられた。
ロマン派詩の成立背景
ロマン派詩は、18世紀の啓蒙主義に対する反動として生まれた。啓蒙主義が理性と科学を重視するのに対し、ロマン主義は感情、直感、想像力を重視し、個人の内面世界や自然への回帰を求めた。フランス革命(1789年)もロマン派の思想形成に大きな影響を与え、自由や平等、博愛といった理念が詩作にも反映された。
ロマン派詩の特徴
ロマン派詩は、以下のような特徴を持つ。
- 感情の重視: 理性よりも感情や個人の主観的な体験を重視する。
- 自然への憧憬: 自然を理想化し、神秘的な力や美しさを表現する。
- 個性の尊重: 個人の感情や経験を大切にし、独自の表現を追求する。
- 自由な形式: 従来の詩の形式にとらわれず、自由な表現を試みる。
- 過去への回帰: 中世や伝説の世界に興味を持ち、歴史や神話を題材とすることが多い。
主要なロマン派詩人
- ウィリアム・ワーズワース (William Wordsworth): イギリスのロマン派詩人。自然を題材とした詩が多く、素朴な言葉で感情を表現した。
- サミュエル・テイラー・コールリッジ (Samuel Taylor Coleridge): イギリスのロマン派詩人。ワーズワースと共同で『叙情民謡集』を出版し、ロマン派詩の基礎を築いた。
- ジョージ・ゴードン・バイロン (George Gordon Byron): イギリスのロマン派詩人。放蕩的な生活と激しい情熱を詩に表現し、ヨーロッパ中に熱狂的なファンを獲得した。
- パーシー・ビッシュ・シェリー (Percy Bysshe Shelley): イギリスのロマン派詩人。自由と革命をテーマとした詩が多く、理想主義的な思想を表現した。
- ジョン・キーツ (John Keats): イギリスのロマン派詩人。美と死をテーマとした詩が多く、感傷的な表現が特徴である。
日本におけるロマン派詩
日本においては、明治時代に西洋のロマン派詩が紹介され、島村抱月や吉野秀雄などの詩人に影響を与えた。彼らは、日本の伝統的な詩の形式にとらわれず、自由な表現を試みた。